ナマケモノの自分を鼓舞するTips 〜在宅勤務におけるモチベーションの話〜

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ナマケモノの自分を鼓舞するTips 〜在宅勤務におけるモチベーションの話〜

在宅勤務をしていると、仕事へのモチベーションがたもてないという話を聞くことがあります。これは、そもそも本能に近いところの話であって、対策なしではうまく行きにくいことです。今回は、この背景について考えてみます。ここにヒントを得て、在宅勤務のパフォーマンス向上につなげてもらえたら幸いです。

まず、大事なことを認識しておきたい

まず、大事なことを認識しておきたい

モチベーションについて話をするときに、とても大事なことがあります。それは「自分のモチベーションは、自分でなんとかするものだ」という認識を持つことです。他者によって、いちいちモチベーションを上下させられるようでは、安定したパフォーマンスは出せないからです。

とはいえ、現実として、自分のモチベーションは他者の影響を強く受けます。当然、管理職であれば、部下のモチベーションを高めることを考えなければなりません。ただ、部下のモチベーションを高めることが管理職の仕事として強調される過程で「自分のモチベーションは、自分でなんとかするものだ」という認識が失われてしまうと問題です。

受験を思い出してください。やる気が出ないから勉強しないという受験生は、受験に失敗するでしょう。受験にのぞむ子供でさえ「自分のモチベーションは、自分でなんとかするものだ」と理解しています。モチベーションというのは、非常に厄介な存在なのです。特に在宅勤務では、これを上手に飼い慣らす必要があるでしょう。

群れのルールに従ってしまう自分を意識したい

群れのルールに従ってしまう自分を意識したい

まず、人間に限らず、群れを組む動物は、群れのルール❶に従うようにできています。群れのルールは(1)衝突を避け(2)中心位置に向かい(3)周囲と同じ速度を守る、という3つでできています。和を大切にし、ランキングや流行に流され、みんなと同じ程度に頑張るのが人間の特徴です。人間は「朱に交われば赤くなる」のです。

オフィス勤務をしている場合、同僚との衝突を避けながら、みんなで一生懸命仕事をします。みんなが一生懸命だと、自分も頑張れます。個人にとって良い会社というのは、みんなが一生懸命な会社です。なぜなら、自分もそうした周囲の影響を受けて、頑張れるからです。オフィス勤務では、群れのルールに、自分のモチベーションを引っ張ってもらえるわけです。

これが在宅勤務となると、そうも行きません。群れを感じられなくなり、周囲に頑張っている同僚を見ることがなくなるからです。学校や予備校を思い出してください。クラスメートが真剣に授業を聞いている状況では、僕たちもまた、真剣に授業を聞くことができます。しかし、クラスメートの姿が見えない自宅で、一人で勉強をするのは難しいでしょう。

受験生もまた在宅で苦労している

受験生もまた在宅で苦労している

受験生が、図書館や予備校の自習室を活用するのも、同じ理由によります。受験生にとっては、一生懸命に勉強をしている周囲の学生が目に見えることが重要なのです。自宅で、周囲の受験生を肌で感じることなく孤立してしまうと、勉強も進まなくなります。

現在、コロナの影響で、多くの受験生もまた、自宅に閉じこもるしかない状態です。そうなると、受験生として勉強のモチベーションをたもつことも困難になります。何らかの工夫をして、頑張っている他の受験生の姿を目に焼き付ける必要があります。実は、自分で勉強できる子供にとっては、学校は受験の邪魔になります❷。しかし、そうした子供は少数です。

人間は、想像以上に周囲の影響を受けやすい存在です。一生懸命に頑張る人に囲まれていると、誰もが頑張れます。しかし、一生懸命に頑張る人を周囲に観察することができない環境では、頑張ることができなくなってしまうのです。

在宅で注意したいこと

在宅で注意したいこと

在宅では、どうしても孤立した状況で仕事や勉強をすることになります。しかしそれは、人間がパフォーマンスを出すためには最悪の環境です。もちろん、そうした環境でも、普段と変わらないパフォーマンスを出せる人もいます。そうした人は、オフィスにいたら、周囲に良い影響を与えるエース(例外的な存在)です。

工夫したいことの1つは、ペースメーカーとなり得るエースとの連絡を密にすることです。直接の連絡でなくとも、そうしたエースの動きが把握できれば、SNSの投稿でも構いません。自分が目標にしたい人物を複数人フォローして、そのタイムラインを流しながら仕事や勉強をするのも良いかもしれません。

在宅勤務で考えたいのは、エースの存在を肌で感じる機会を意識して創出することです。それができないと、ナマケモノの自分が、本当はもっと頑張れる自分を凌駕してしまいます。たまに休息するのは良いことですが、休息がそのまま在宅の日常になってしまうと、確実に淘汰されてしまうでしょう。

  1. レン・フィッシャー. (邦訳2012). 『群れはなぜ同じ方向を目指すのか?』. 白揚社.
  2. クラスメートのみんなが騒いでいるようなところでは、自分もまた、一緒に騒いでしまうようにできています。これが、学級崩壊が起こるときの1つの原因でしょう。その意味で、集団の学習環境は、非常に重要です。

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