認知症予防の現状と認知症の主な症状〜「認知症予防の最前線と早期発見のポイント」セミナーから(1)〜

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認知症予防の最前線と早期発見のポイントオンラインセミナーレポート1
認知症予防の現状と認知症の主な症状

「家族が認知症のような気がするときに、初動はどうしたらいいだろう」

「加齢による物忘れのような気もするが見極める方法はないだろうか」

「本当は病院で検査を受けてほしいけど、切り出せない」

これらの思い・悩みにこたえるべく、多くの認知症の患者さんやご家族と接してきた福祉村病院(愛知県豊橋市)副院長の伊苅弘之先生にご講演いただきました。その抄録をご紹介します。



認知症の原因となる病気には様々なものがあり、認知症の症状も異なる

一言で認知症と言っても、原因となる疾患には複数あります。

有名なところではアルツハイマー型、そのほかレビー小体型、嗜銀顆粒性、前頭側頭型、正常圧水頭症、脳血管障害などです。このうち脳溢血などが原因で生じる脳血管障害以外は、脳が少しずつ縮んでいってしまいます。

このほかにMCI(軽度認知障害)という状態もあります。

また、認知症とよく似た症状を示すものとして、うつ病や心の病もあります。ご高齢者の場合、がんなどほかの病気に伴う体調が悪い場合も認知機能に影響が出る場合もあります。

こういった場合、体調が戻れば元に戻るということがあります。 このMCIという症状の時には、環境を変えたり、栄養状態を改善したりすると、認知症状が改善することもあります。

臨床現場での主な原因疾患は大きく4種類

2011年の調査では、認知症の原因となる病気はアルツハイマー型が6、7割を占めると言われていました。脳溢血などが原因の脳血管性が19%、レビー小体型はわずか6%とされていたんですね。

それから10年経って、実際に患者さんを見ている医師や学会で言われている原因となる病気の分布はだいぶ異なります。まず、アルツハイマー型は全体の15%程度、嗜銀顆粒性が20%です。

認知症研究分野では神様と言われた長谷川和夫先生は、90代で亡くなられましたが、実は嗜銀顆粒性型の認知症でした。この病気は昔からあったのですが、昔は皆、アルツハイマー型に分類されてしまっていました。

それ以外の原因疾患としては、アルツハイマー型とレビー小体型の合併が20%、レビー小体型も20%くらいとなっています。 アルツハイマー型、嗜銀顆粒性、アルツハイマー型とレビー小体型合併、レビー小体型、この4つが認知症の原因となる4大原因疾患といえるでしょう。

原因疾患の違いで症状は大きく異なる

症状を比較していきましょう。

アルツハイマー型ではかなり初期から記憶障害、思考判断力の障害、今日の日付がわからなくなるなどの見当識障害が出てきます。一方、レビー小体型ではこういった機能は、いずれもかなりの時間、維持されるので、1人暮らしを長く継続できる方も多いです。

一方で、レビー小体型ではかなり初期から視覚の障害が出ます。目に映ったものを脳が情報として処理する部分で問題が起きるので、幻視などが起こりやすいです。アルツハイマー型認知症では視覚の障害は出ません。 体の動きが硬い、遅い、鈍い、「パーキンソン症状」とも言われるような症状が出るのはレビー小体型の方です。アルツハイマー型や嗜銀顆粒性の方は体の動きは問題ないです。

根本的な予防方法はないが対処方法はある

こういったように原因となる病気や生じる症状は違いますが、90%以上の認知症は慢性的に症状が悪化していきます。また、現時点では根本的な原因が不明なため、治療も対症療法しかありません。ただ、症状の悪化を遅らせる薬剤や生活環境を整えることで、社会的に問題となるような行動に出てしまうことを避けるといったことは可能です。

認知症になりやすいと言われる方

まず、様々な研究を総合すると、認知症になりやすい方はこのような方々です。刺激が減って、頭を使わなくなる傾向がよくないということですね。

  • 一人暮らしの方
  • 夫婦ふたりだけの生活
  • ひきこもりがちの方
  • 頭も体も使わない方
  • いつも同じことしかしない方

認知症発症を予防すると言われる行動

一方、以下のようなことは発症予防になると言われています。

  • 会話をする
  • 笑う
  • 孫やペットと戯れる
  • 趣味や好きなことをする
  • 新しいことを始める
  • 社会との関わりを持つようにする
  • コグニサイズ
  • 単純な計算を早くたくさんする
  • 映画などを要約して書く、人に話す
  • 計画を立てて実行する
  • 運動したり体を鍛える

「趣味や好きなことをする」について、ちょっとお伝えしておくと、まず、アルツハイマー型やレビー小体型といった脳が縮む病気になると、趣味や好きなことをやめてしまうんです。ですから、やめちゃったのが病気の始まりとよく言うのですが、これは、やめちゃったから病気になったのではなく、病気のためにうまくできなくなったからやめちゃうということなんですね。

もし、それまで好きだったはずなのにやめるという話が出てきた場合は、それなりのレベルでやれるようにセッティングしてあげれば、趣味を続けられる場合もあるんで、周りの人がうまくサポートしてあげてほしいですね。

「新しいことを始める」についても、私は外来でいらっしゃる80歳くらいの方に、100歳まで生きるとすればあと20年あるから、やっておきたかったことを是非やっておくといいよとお伝えしています。ただ、ご家族が「新しいことやれといってもやらないんですよ」とおっしゃるわけです。

認知機能が若干落ちてきている中で、ご本人が自分でやるというのはなかなか難しいところもありますから、ちょっとお手伝いして、新しいことを始められるような環境を作ってあげてほしいと思います。

(2022年5月26日「認知症予防の最前線と早期発見のポイント」セミナーより)


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※AIRS®は診断・治療・予防に直接寄与するものではありません。

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